ヌメ革の特徴と手入れ方法
ヌメ革の特徴は5つとヌメ革の手入れの方法をご紹介いたします。
1丈夫で長持ち
それは薬品を使って繊維を柔らかくしたクロム鞣しの革と違い、長時間タンニン液に漬けることで繊維の詰まったコシのある革となるためです。
表面加工がなされていないため傷や水には弱いですが、革自体が損傷することはなく、何十年と使い続けることができます。
2革本来の風合いを楽しめる
特別な加工がなく、本革独特の素朴な匂いや革本来のなめらかな手触りを持つヌメ革は、革本来のナチュラルな風合いを感じられるのもヌメ革の魅力です。
3皮革ごとの自然な個性が魅力
それぞれが持つ自然の刻印(ナチュラルスタンプ)を表面加工で隠さないため、1枚1枚の革の個性を楽しむことができます。
具体的には、生きている時に出来た傷痕(バラキズ)・血管の痕(血筋)・シワやたるみを伸ばした痕(トラ)・毛穴・かさぶたの痕・虫さされ痕などです。
4エイジングが楽しめる
本革であるヌメ革は、時間とともに柔らかさ・色・艶が変化していきます。
手に入れたばかりの繊維の詰まった固いヌメ革は、使い続けることで繊維がほぐれて馴染んできます。
日光や熱で日焼けをしてだんだん美しい飴色に変化したり、手の脂やケアオイル、摩擦によって艶を増したりもします。
年季が入るほど唯一無二の味わいがでてくるので、エイジング(経年変化)を楽しむためにヌメ革を持つ人も多いのです。
5上質で風格がある
最も本革らしさをもつヌメ革は上質な皮革を厳選した高価な革であり、その上質さや風格は誰もが認めるところです。
反対に自然の刻印や色ムラがあまりにも目立つ皮革はヌメ革とはならず、顔料仕上げなどを施した革となります。
丈夫で長持ち、エイジングも楽しめるヌメ革は非常に魅力的ですが、ヌメ革を綺麗に長年使うには手入れが重要なので、ヌメ革の基本的な手入れについて触れていきます。
まず、使う前に日光浴をさせることです。
まっさらな状態のヌメ革は、白色に近いナチュラルな薄いベージュ色をしており、コーティングされていないため、傷やシミがつきやすい状態です。
ヌメ革を日光浴させると、 内部に含まれるタンニンが紫外線と反応して色を濃くしてくれたり、革の持つ油分が表面に出てきて全体に薄い保護膜を作ってくれたりします。
これによって、使用時によく触る部分だけ色を濃くしてしまうなどの色ムラを避け、コーティングによって傷やシミをつけにくくすることができます。
ヌメ革への日光浴の方法は、以下の手順で行います。
1. まずはブラッシングして、表面のホコリや汚れを落とします
2. 直射日光ではなく、室内の明るい窓際などに置きます
3. 時々柔らかい布で乾拭きし、出てきた油分を全体になじませます
4. 乾燥していると感じた時や日光浴後には、保革クリームを柔らかい布で塗ります
日光浴の際は部分的に陰にならないよう、表裏均一に日焼けさせるように気をつけ、使い始める前に防水スプレーで保護すると、さらに取り扱いやすくなります。
次に、日常的にブラッシング・乾拭きをし、年に2,3回はクリームを使って艶出しをすることです。
使い始めたら、日常的にホコリなどを溜め込まない、濡れたら拭き取る、汚れはすぐに落とすことが何より大切なのでブラッシングや乾拭きをするようにしてください。
基本的なお手入れはこれだけで十分です。
艶出しの効果があるだけでなく、コーティングにもなり、細かな傷やシミを目立たなくすることもできます。
水に特に弱いヌメ革は、自然に表面がコーティングされるまでは防水対策した方が安心です。
また、効果がなくなるタイミングで定期的にかけるのも忘れなくお願い致します。
お手入れをして、気をつけながら取り扱っていても、意図せずシミや汚れ、黒ずみがついてしまうこともあり、そういう場合はなるべく早く対処するようにしましょう。
定期的にお手入れされているヌメ革なら、布やクリーナー、革専用消しゴムを使って取り除くことが可能です。
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